導入事例
長野メディカルフーズ株式会社 様
PCA製品を業務の中心に据えて、事業拡大にそって柔軟にソフトウェアも追加。長年の課題だった在庫の誤差を解消し、物流のスピードもアップ
長野メディカルフーズ株式会社では治療用食品や高栄養流動食品などの卸売を行っている。商品は病院や老人ホームのみならず、在宅介護を受けている個人にも提供しており、小回りの利く卸(おろし)として、多くの利用者から頼りにされている。年々業務が拡大していく中で同社が導入したのが『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』、そしてそれらと連動させた数々のソフトウェアだ。PCA製品を業務の中心に据え、事業の拡大に伴って柔軟にシステム環境を整備してきたその成果を伺った。
導入の狙いと効果
- 導入の狙い
-
- 時代の流れに柔軟に対応できる売上管理・在庫管理を行いたい。
- 在庫管理を確実に行いたい。
- メーカーとの情報共有に役立てる集計表が欲しい。
- 導入の効果
-
- 『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』の柔軟なカスタマイズ機能を活用して、大掛かりなカスタマイズを加えることなく、CTIシステムやハンディーターミナルと連携。
- ハンディーターミナルと『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.R7』の連携によって、スピードが向上。さらにJANコードを商品マスターに登録し、JANコードでのデータ連動を実現したことで、正確性のある処理を実現。
- 売上集計表の多次元分析機能など豊富な分析機能を活用。権限設定機能の活用により、安全に正確なデータをメーカーと共有できる。
導入システム
- PCA商魂9V.2R7 with SQL (15CAL)
- PCA商管9V.2R7 with SQL (15CAL)
- PCA商魂9V.2R7 コンビニ収納代行オプション※1
※1:『PCA商魂9V.2R7コンビニ収納代行オプション』は、コンビニエンスストア、ゆうちょ銀行での代金回収が可能な納品書兼払込票を印刷するオプション製品です。回収された収納データの入金消し込みも可能となっており、代金回収業務の効率化に貢献いたします。
導入企業とプロフィール
長野メディカルフーズ株式会社
資本金 | 1,000万円 | 社員数 | 21名 |
---|---|---|---|
主業種 | 卸売業 | ||
業務内容 |
治療用特殊栄養食品卸・小売 (高・低カロリー食品、塩分調整食品、低たんぱく食品等) 長野県全域の病院、高齢者施設、福祉施設向けに、治療用食品、高栄養流動食品等を納品しています。住宅で食事療法をされている方々の為にも、宅配を承っています。 | ||
所在地 | 〒389-0605 長野県埴科郡坂城町上平2272-1 | ||
設立年月 | 平成3年3月 |
導入前の運用と課題
年々拡大する事業規模。販売管理・在庫管理の確実な管理を行うために
長寿県として知られる長野県。千曲川沿いの自然豊かな環境に本社を構える長野メディカルフーズ株式会社は治療用食品や高栄養流動食品の販売を行っており、日本社会の高齢化が進む中、年々事業を拡大させてきた。広大な長野県全域をカバーしており、商品を届ける先は病院や老人ホームだけでなく、在宅介護の利用者も含まれている。事業が拡大していく中で、いかに販売管理・在庫管理をスムーズに行うかが同社の大きな課題だった。
代表取締役社長 新田浩爾氏がPCAを知ったのはかなり以前にさかのぼる。
「当時は1台のパソコンで手作りのソフトやフロッピーディスクを使って処理していた時代です。販売管理をもっとスムーズに行える方法はないかと探していたときにパソコン雑誌でPCAを知り、セミナーに参加しました。そこで当時のPCAの販売管理ソフトの中身を知って、売上や請求、回収の処理はもちろん売上順位表など、欲しい機能が全て入ったパッケージソフトの使いやすさを知りました。その後は業務に合わせてシステム環境を拡大しながら、ずっとPCA一筋で運用しています」(新田氏)
稼働までのスケジュール
業務の拡大に合わせて、柔軟にソフトウェアを追加。本稼働もスムーズに
同社では業務の拡大に合わせて徐々に無理のない範囲で新しいソフトウェアを導入してきた。そのため各ソフトウェアの導入時には大きなトラブルもなくスムーズに稼働させていったという。
「最初は1台のパソコンでスタンドアロンの運用でしたが、社員の数も増えパソコンの台数を増やし現在は複数台のパソコンをネットワーク環境で繋いで運用しています。以前に比べてかなりスピーディーに処理できるようになりました。また時代背景も変わり、それに応じたシステムやソフトウェアを導入してきました」(新田氏)
現在同社では次のようなシステム、ソフトウェアによって効率的な販売管理・在庫管理を行っている。まず販売管理は『PCA商魂9V.2R7』、在庫管理は『PCA商管9V.2R7』。そして『PCA商魂9V.2R7コンビニ収納代行オプション※1』も利用。在宅介護など一般の個人顧客の多くはこれまで郵便局を利用して料金を振り込むことが多かったが、現在はコンビニエンスストアが普及し、コンビニ収納代行システムが利用されている。さらにCTIシステム(コンピュータと電話の統合システム)と『PCA商魂9V.2R7』を連携させ、注文の電話を受け取ると表示された電話番号から得意先名を検索し対応。ハンディーターミナルは『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』とカスタマイズ連携させ、正確な売上管理・在庫管理を行っている。
導入の効果
『PCA商魂9V.2R7』の様々な集計表を有効活用。知りたい数字をきちんとつかめる
PCAの製品を導入した当初から新田氏がよく使っていたという集計機能だが、『PCA商魂9V.2R7』でも売上集計表は経営戦略のみならず、メーカーとの情報共有においても頻繁に活用している。『PCA商魂9V.2R7』の売上集計表は多次元分析が可能で、様々な角度から売上を分析でき、次の売れ筋商品のヒントも見えてくる。
「私どもが手掛けている高齢者向けの治療用食品や高栄養流動食品は、正直に言って利益率は決して高くありません。その中でいかに利益を出すかは当社のみならずこの業界に関わるメーカーにおいても共通の課題です。そこで『PCA商魂9V.2R7』の売上集計表をメーカーごとに分析・出力して、それぞれのメーカーの担当者に渡しています。メーカーの担当者に渡す際には当然そのメーカーだけの情報を渡すことになり、Excel®データに変換・加工して出力していますが、この変換が容易にできる点も助かっています。また『PCA商魂9V.2R7』は他の集計表も簡単に出力できるのでいろいろと活用しています。売上順位表は得意先別・仕入先別など様々な角度で出力できるので、お中元などの配布先を決めるときなどにも利用しています。必要とする資料がちゃんと出てくるという印象ですね」(新田氏)
PCA製品の導入によって業務を安心かつスマートに改善できた
高齢者向けの治療用食品や高栄養流動食品は、現在、ほぼ毎日新しい商品が登場している業界だ。そのため取り扱う商品数も多く、さらに商品名も長くなる。この点は特にカスタマイズなどを加えることなく、『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』で問題なく処理できているという。
「当社の場合はメーカー名+商品名+規格が商品名になるのですが、半角カタカナなどのルールを設けることで問題なく入力はできています。また『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』の権限設定を上手く使うことで、情報を取り扱う上での不正利用や誤操作防止ができています。さらに『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』にしてから伝票や帳簿類の見栄えが格段によくなりました。業務全体を安心かつスマートに行えるようになったと思います」(新田氏)
ハンディーターミナル→『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』の連携で、在庫の誤差を解消
現在、同社では約2,000種類の商品を取り扱っている。同業他社の場合はケース売りだけの対応が多いが、一般の在宅介護利用者の顧客も多い同社では、ケース売りだけではなく袋売りも行っている。そのため長年、改善が求められていたのが在庫管理だった。そこでハンディーターミナルと『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』をカスタマイズ連携させ、次のような在庫・売上管理の流れを行っている。
同社ではJANコードをハンディーターミナルでスキャンし、それを『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』と連携させている。つまりJANコードを商品マスターに登録しているため、いちいち社内商品コードで伝票入力する手間は不要で、ハンディーターミナルでスキャンするだけで、売上データ・在庫データが自動的に入力され、その数字はそのまま仕入・受注・発注データなどにも連動する。
「このシステムのおかげで物流のスピードも速くなったと思います。何より入力などの処理の回数を減らしたことで、効率というよりも仕事の正確性が増したと実感しています。手で打つ限りミスの可能性は常にありますが、現在はスキャンするだけで正確な在庫がわかるわけですからね。実在庫と帳簿在庫との誤差はどの会社も悩んでいる部分だと思いますが、ここを解消できたことは大きな意味を持ちます。仕事の正確性=信用に結びつきますから、このハンディーターミナル→『PCA商魂9V.2R7』『PCA商管9V.2R7』の連携の仕組みはとても大きいと思います」(新田氏)
PCA製品を軸にしたシステム、ソフトウェアによって、満足できる業務の流れを実現
なるべく無駄を省いた業務の実現という点では、CTIシステム(コンピュータと電話の統合システム)と『PCA商魂9V.2R7』との連携も大きいという。病院や施設から注文の電話がかかってくると、CTIシステムによって得意先と電話番号が表示される。それを見て、自分のお客様からの電話を担当者が直接取るように指示している。
「タイミングもあってなかなか難しいときもあるのですが、お客様にとっても担当者が直接出てきた方が話は早いですから、我々だけでなくお客様にとっても無駄がありません。『PCA商魂』と連携した受注もスムーズです。長年『PCA商魂』を使ってきて操作に慣れているということもあり、また商品は部分一致での検索もできるのでストレスフリーに対応しています」(新田氏)
電話での注文から商品の発送そして回収までを、PCA製品を軸に確実で無駄のないシステムを構築して運用している同社。
「一部カスタマイズは加えていますが、大掛かりなカスタマイズを必要とせずに、当社が望むシステムを実現できたことはとてもよかったです。将来のことはまだわかりませんが、現状においてはPCA製品を満足して利用しています。とにかく長く使ってますから、今さら他社には変えられません。当社もPCAも共に討ち死にする覚悟ですよ(笑)」(新田氏)
今後の展望と課題
現在、高齢者向け治療用食品の分野には物流まで手掛ける大手メーカーも続々と参入しており、同社のような卸売業の競争は今後ますます激しくなるだろうと新田氏は考えている。
「だからこそ今のうちに社内のシステムを整えておくことが大事だと思っていました。当社は袋2個などの単位からでも取り扱う小回りの利く卸です。さらに当社は配達する社員が営業職も兼ねており、ただ配達するだけではなくお客様の顔を見ながら要望をしっかり聞いて、その意見を仕事に反映させています。将来的にはまたシステムの見直しをする機会があるかもしれませんが、ぜひPCAにも小回りの利く対応、顧客優先の対応を今後も継続してもらえるとうれしいですね」(新田氏)
様々な導入事例をまとめたガイドブックをはじめ
各製品の資料も是非ご覧ください。
ピー・シー・エーから一言
20年以上の長きに渡り、PCA製品をご利用頂き、誠にありがとうございます。
導入当初のDOS版からWindows版ネットワーク版とグレードアップして導入頂いており、
貴社の成長と共に製品をリリース出来ていることをパッケージメーカーとして、大変うれしく感じております。更に、多くの連動製品のご導入もいただき貴社の業務効率の一助となっていることもうれしく思います。
御社の経営に役立てていただけるよう、引き続き、お客様第一の姿勢で開発・営業ともに小回りの利く対応を継続してまいります。
今後も貴社の成長とPCA製品が共にあれば幸いです。
引き続きPCA製品をご愛顧のほど宜しくお願いいたします。
商魂・商管開発担当者からもコメントさせていただきます。
『PCA 商魂9V.2R7』『PCA 商管9V.2R7』をご利用いただきありがとうございます。
ソリューション製品を活用されて、大きなカスタマイズなく望まれたシステムを実現出来たとの事、うれしく思います。
標準機能では、集計表などの帳票メニューにおいて、求める内容がすぐに参照できる点をご評価いただき、ありがとうございます。
また、記事の中で評価いただきました、部分一致の検索機能等も、カスタマイズなしで搭載されている標準機能です。
細かい部分ですが、実務上であるとないとでは、ソフトの活用満足度に関わる要素だと思います。
その他、項目名の半角カナでの運用や、マスター設定時の入数を活用したケース/袋売りなど、標準機能を最大限いかした運用をしていただき、大変うれしく思っております。
今後も、実務に即した使いやすさを追求するべく、お客様のニーズに合わせた機能追加・機能強化を行ってまいります。